ピアレビュア評価結果共有サイト

ピアレビュアの他の審査員の評価及び評価コメント(各評価点の根拠)を共有頂くサイトです。
ご審査頂いた審査の評価結果をご覧頂けます。
是非ご自身から見た納得性を5段階でご入力ください。

注1:ご自身の評価結果も何か適当な値をご入力ください。
(アンケート上は収集いたしません。)
注2:申請資料の内容を再度確認されたい方は下記よりDLしてAcrobatReaderDCにて閲覧することが可能です。
解錠コードは別途メールにてお送りいたします。
21STS036「秘密計算技術によるデータセキュリティに関連するソリューション事業」
評価者ID  (必須)
評価者IDを半角数字でご記載ください。
アカウントがpr2345の場合、
評価者IDは2345になります。
氏名   (必須)
再確認用審査資料 
必要な方は、審査資料を再確認してください。
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審査基準 
審査基準は、下記よりご確認ください。
この申請書は審査者RE1、RE2、RE3、RE4、RE5、RE6と6名の方にご審査頂いております。
1.提案事業の魅力度

1-1STS事業の目的との整合性
メガベンチャー(ユニコーン)を目指すシード期のTech系ベンチャーであり、そのソリューションが世の中の常識を変えるような、本制度で支援すべき提案か。

1-2市場突破力
他社の追従を許さず、大きな市場もしくはシェアを取れるか。
項目1 審査者RE1  
審査者RE1の評価結果は以下の通りです。
1-1=C
1-2=C
「準同型暗号化技術より3桁高速、同一MPC競合に対しては価格を半額で提供することでシェアを確保するという方針が長期的に高い売り上げを見込めないことを分析しているように、この分野では残念ながら顧客や社会制度が国内市場では大きくなることができないと予想される。メガベンチャーを目指す本事業の趣旨とは合致しない。国内のセキュリティサービス市場やBDAサービス市場の分析をしているのであれば、海外に市場を設定し国内に拘らないことが必須であるのに海外市場を想定していない事業計画のためターゲット市場が小さすぎるので本事業で所望の助成額に見合わないと判断する。」
項目1 審査者RE2 
審査者RE2の評価結果は以下の通りです。
1-1=C
1-2=C
「既に大企業によるものを含め競合技術が多数存在する技術分野である。その中で、提案技術は安価を売りに優位性を主張している印象を受けるが、本分野では顧客に対して個人情報流出に対する安全性を如何に保証できるかを理論的に示すことがより重要である。その点において、提案書からは競合技術との比較および優位性の客観的な分析が十分になされていると判断しがたい。」
項目1 審査者RE3 
審査者RE3の評価結果は以下の通りです。
1-1=A
1-2=S
「企業や病院が持っているビッグデータをビジネスに結び付けようというアイデアは、私が知っているだけでもかなり以前からあったが、プライバシー保護とデータ活用の両立が難しくベンチャー立ち上げまで行っていないように思われる。その点を秘密計算技術によってカバーすることにより、ベンチャー立ち上げを可能にしている点で、着眼点が革新的であるといえよう。また、ターゲットとなる市場設定も適切で、市場は非常に大きいものと思われる。」
項目1 審査者RE4 
審査者RE4の評価結果は以下の通りです。
1-1=C
1-2=B
「開発する秘密計算は研究およびビジネス展開が望まれている分野である。提案者はQuickMPCを言う製品を持ち、何らかの技術的を持つことは確認できるが、その特徴が不明である。また、国際的には競争が激しい分野であり、Googleのmulti-party computationに勝てるのか確認できない。ターゲットを3つ(医療情報・位置情報・マーケティング情報)に絞った開発で一定の規模は確保できるかもしれない。」
項目1 審査者RE5 
審査者RE5の評価結果は以下の通りです。
1-1=D
1-2=B
「本提案は、「秘密分散」による安全な計算の事業化に係るものである。秘密分散技術には多くの先行技術があり、そのいくつかはISO/IEC 19592-2として国際標準ともなっている。このような状況においては、本提案の優位性がより具体的に説明される必要がある。しかし、提案書には、「技術の内容については特許出願準備中であるため詳細は述べない」とあり、具体的技術内容が示されていない。そのため、本提案が革新的なのか、評価することができない。本事業は、3年以内の事業化を目指すものであり、その可能性を評価するにあたって十分な情報が提供される必要がある。ターゲット市場については、秘密分散方式が対象とする一般論の域を出ておらず、また、具体的な市場見積もりが示されていない。」
項目1 審査者RE6 
審査者RE6の評価結果は以下の通りです。
1-1=S
1-2=A
「秘密計算は、NTTが秘密分散に関する標準化を行い日本がリードしている分野である。サーバに分散保管された情報は暗号化されているためタンパー性に優れ、この応用は極めて大きい。計算負荷をうまく調整できれば大きな市場基盤を形成する。基礎技術を有し、個人情報に関する専門家も体制肉荒れており現実的である。特許取得中とのことであるが、内容は現時点では評価不能であるものの、これまでの実績や研究協力体制から信頼度を有する。」
項目1に関するご意見 
項目1の評価結果にご意見があればご記載下さい。
2.提案事業の成長性

2-1ペインとソリューション
顧客のペイン(痛みを伴うほどの強いニーズ)を明確にとらえそれに的確に応えるソリューションか

2-2保有技術
知財が使える状態(ライセンスを受けている、特許が成立している、ノウハウが漏れることなくまねが出来ないものである等)で、革新的で、十分な参入障壁になり得るものか 
項目2 審査者RE1 
審査者RE1の評価結果は以下の通りです。
2-1=C
2-2=C
「顧客は既存の秘密保持技術でのデータ分析以上を求めて、それに対して必要な対価を支払う状況になく、秘密計算によってもたらされる価値を把握しているとは言い難いのが現状であり、日本政府・立法府がそうした状況を改善する立法措置や行政措置も遅々として進まないため市場形成がそれほど早期になされるとは思えない。また技術に関して特許取得は万能ではなく、また、速度比較対象がPythonのスクリプト言語で数十倍程度さればコンパイラ言語でのバイナリで改善できるレベルであり、技術的優位性が高いとは思えない。」
項目2 審査者RE2 
審査者RE2の評価結果は以下の通りです。
2-1=B
2-2=C
「コアとなる技術については「特許出願準備中であるため詳細は述べない」となっている。本来、特許出願を済ませ、コアとなる技術を開示できる段階で申請すべきである。アイデアとスピードが勝負の領域であるため、どの点で参入障壁の構築が不十分と判断される。」
項目2 審査者RE3 
審査者RE3の評価結果は以下の通りです。
2-1=S
2-2=A
「データは持っているが社外に出せず、有効活用できていない企業と、それらを活用したい企業や研究機関のペインを的確にとらえており、ソリューションは収益を最大化するようにしている。また、申請内容から、技術シーズには高い有意性があり、参入障壁構築にも手が打たれている。」
項目2 審査者RE4 
審査者RE4の評価結果は以下の通りです。
2-1=B
2-2=B
「顧客のペインはターゲットを3つ(医療情報・位置情報・マーケティング情報)に絞った調査で確認できるが、そのためのアプローチは研究計画から読み取れない。保有技術はQuickMPCを言う製品から確認できるが、参入障壁になりうるかは今までの研究履歴から心もとない。」
項目2 審査者RE5 
審査者RE5の評価結果は以下の通りです。
2-1=C
2-2=C
「秘密分散に係る一般的なペインは示されているものの、本提案の具体的な技術が示されていないことから、ソリューションの適切さを評価することができない。また、現状においては、使える知財があると言えない。」
項目2 審査者RE6 
審査者RE6の評価結果は以下の通りです。
2-1=A
2-2=B
「情報リークにともない事業信用を失って進展が進まない世界に対して、情報リークによる疎外を受けないためデータの多面的活用が進展する。
実証実験で選定したテーマも相関情報分析や位置情報への応用であり、ビジネス応用のために適切で応用の広い内容と評価します。
事業テーマのレセプト処理は特に課題が多い分野で、本手法が解決する市場は大変大きい。」
項目2に関するご意見 
項目2の評価結果にご意見があればご記載下さい。
3.提案事業の適切性

3-1開発体制
チームビルディングは適切か。技術/事業の開発体制は適切か?

3-2開発目標
エグジットに向けて明確な開発計画/事業計画があるか?NEDO事業ではそのプラン実現に向けて、POC終了の目途がつく等、概ね3 年以内の事業化を目指す開発目標が設定されているか?

3-3費用計上の適切さ
連携先も含めて本事業を進める上で必須な費用計上か
項目3 審査者RE1 
審査者RE1の評価結果は以下の通りです。
3-1=B
3-2=C
3-3=B
「チームビルディングはMPC技術開発には十分と思われる体制だが、ソフトウェア外注費が計上されているが何を外注するのか不明であり精査が必要である。エグジットプランも年間5億円程度の売り上げ企業が200億円の価値をもつためには市場の成長が必須であるが、協力会社との共同提案が唯一の売り上げ拡大が期待でいるものであるが、その市場もMPCによる秘密計算が必須ではないため、獲得は困難であると判断する。」
項目3 審査者RE2 
審査者RE2の評価結果は以下の通りです。
3-1=C
3-2=C
3-3=C
「費用計上について:アルゴリズム等の開発を自社で行うのに対して、ソフト実装を外注しており、また技術開発を担う研究員の大半が未定である点は問題であると考えられる。つまり、十分に練られた研究開発計画であると判断しがたい。」
項目3 審査者RE3 
審査者RE3の評価結果は以下の通りです。
3-1=S
3-2=A
3-3=A
「経営陣、開発チームとも必要な人材が適切に配置され、技術開発/事業開発ともに最適な体制が実現できている。経営陣の人数が少ないような気もするが、ソフトウェア開発が中心となる事業なので、企業立ち上げ時のスタッフ数としては問題ないと思われる。エグジットに向け明確な計画があり、STS事業では計画実現に向け実現可能性の高い解決策が提示されている。また、申請されている費用の使用方法について、概ね適切な費用の使い方であるが、費用の各項目について紐付けのはっきりしない使途があり、入念な精査が必要である。」
項目3 審査者RE4 
審査者RE4の評価結果は以下の通りです。
3-1=C
3-2=C
3-3=C
「開発体制としては研究員の半数に名前が無く、本当に知財として残るものが開発できるかが不安である。
開発目標としてはターゲット(医療情報・位置情報・マーケティング情報)を定めているが、研究開発項目があいまいでSTS事業の目標に達するか心もとない。
費用計上の適切さではソフトウェア企業なのに外注が大きく不安である。」
項目3 審査者RE5 
審査者RE5の評価結果は以下の通りです。
3-1=B
3-2=C
3-3=C
「NTTをはじめとする競合他社との比較に具体性が乏しく、目標設定があいまいなものとなっている。結果、費用の妥当性を評価しにくい。また、各目標設定について、「Python 言語での実行時間の〇倍以内」といった表現がなされているが、Pythondでどのように書いた場合との比較かが示されなければ目標の妥当性を評価することは困難である。」
項目3 審査者RE6 
審査者RE6の評価結果は以下の通りです。
3-1=A
3-2=A
3-3=B
「課題及びその進捗状況において既に実用化の段階にある技術を有しており、実証事件において有意な知見を得ている。秘密分散により従来システムが抱えている致命的な欠点、データリークの問題が解決できる見通しだけでも事業性は高い。」
項目3に関するご意見 
項目3の評価結果にご意見があればご記載下さい。
総合コメント
項目4 審査者RE1 
「MPC技術がどうしても必要な応用分野と初期顧客を得ない限り、現状の位置情報・医療情報の想定顧客では大きな市場が見込めない。マーケティング情報の市場ではCookie規制が急拡大していくとしても、MPCではない別の匿名化技術で安価に容易に回避できるため市場が得られないと思われる。キラーアプリケーションをもっと具体的に提案し、成長が見込める市場を獲得できることを示さないと今後の資金調達は困難だと存じます。」
項目4 審査者RE2 
「秘密分散によりデータの秘匿性を担保しつつデータ解析を行う技術については、個人情報保護の観点からも社会的ニーズが高いことは理解できるが、逆に競合技術も多数存在し、大企業を巻き込み競争が激化している。本研究開発課題の提案書からは、いまだコア技術については特許出願準備中であること(そのため具体的な技術内容の記載がないこと)、また技術開発を担う研究員についての具体的な記載がないことなどから、目標を達成できる見込みが十分にあるかについて判断しがたい。」
項目4 審査者RE3 
「企業や病院が持っているビッグデータをビジネスに結び付けようというアイデアは、評価者が知っているだけでもかなり以前からあったが、プライバシー保護とデータ活用の両立が難しくベンチャー立ち上げまで行っていない。その点を秘密計算技術によってカバーすることにより、ベンチャー立ち上げを可能にしている点で、非常に良い提案になっているように思われる。顧客のペインについても的確にとらえており、多くの収益が期待できる。ソフトウェアをベースとしたベンチャー企業なので、初期のスタッフ数は少なくても問題ないが、能力のあるスタッフをどのように確保するかが重要だと思われる。期待できる申請であるが、先にも述べたようにビッグデータをビジネスにするというアイデアはかなり以前からあるので、競合する技術が数多く提案されることも予想される。秘密計算技術というものがどこまで優位性をっ保っていられるかが危惧される点である。」
項目4 審査者RE4 
「研究開発課題である秘密計算は学会でも注目を集めており期待ができるが、研究員の半数に名前が明記されていないことやソフトウェア企業なのに外注が大きいことが不安要素である。開発目標としてはターゲット(医療情報・位置情報・マーケティング情報)が明確であることはよいが、ターゲットに特有な秘密計算の研究開発課題が説得力を持たないのが残念である。位置情報が分かりやすそうであったが、地域メッシュの統計値変換、配送ルート最適化のインパクトを明確にするとよい。」
項目4 審査者RE5 
「秘密分散技術には多くの先行技術があり、そのいくつかはISO/IEC 19592-2として国際標準ともなっている。このような状況では、提案方式の具体的な優位性が示されることが重要だが、特許出願中で詳細を述べられないとあり、優位性評価や、それに基づく事業化可能性の評価が行えない。3年以内に事業化を目指すという本事業の趣旨からは、もう少し具体的な優位性の主張と、それに基づく事業化計画が示される必要がある。」
項目4 審査者RE6 
「秘密計算の商業化がある程度目途が立っていることに正直驚きました。皆さんの素晴らしい創造力と技術力に大いに期待します。しかしながらこの分野は一般にほとんど認知されていません。そのため、技術開発と同時にめーけティング戦略、とくに認知、宣伝のための活動計画も重要です。技術の分野で、売れるに違いないは大概売れません。中身のないものを本物の名前そっくりに騙った商品が売れる世界もあるので、その点の強化を進めてください。」
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